パリ・パラリンピックは5日、視覚障害者柔道女子48kg級(J1=全盲)が行われ、平中平窪出身の半谷静香(36)=トヨタループス=が銀メダルを獲得した。半谷は2012年ロンドン大会から4大会連続でパラ五輪に出場しており、初めてメダルを手にした。
市文化センターで開かれたパブリックビューイングには、決勝には約60人の市民らが集まった。父・良人さん(69)、母・千賀子さん(66)や内田市長も見守る中、半谷は堂々とした戦いを繰り広げ、銀メダルの結果に惜しみない拍手が送られた。
良人さんは「多くの方々の支えと地元の皆さんの応援があって、ここまで来ることができた。静香は頑張り屋。本当にうれしい。自慢の娘です」と目を細めていた。千賀子さんによると、半谷は小さい時からたくさんの興味を持っていたといい、「本人がやりたいと言ったことは何でもやりました。ピアノに水泳、空手、将棋……。懐かしいですね」と笑う。
生まれつき進行性の目の疾患「網膜色素変性症」で弱視だった半谷。4歳から主治医を務める木村眼科クリニック(平字下の町)の院長・木村肇二郎さん(84)は「『この子は普通の学校に問題なく通えます』と、とても長い診断書を書いたこともありました」と感慨深げだ。半谷は同じく目の見えない人たちを勇気付ける講演にも積極的で、これからの活躍も楽しみと笑顔を見せた。
(写真:銀メダルの半谷<左>=木佐貫冬星撮影 読売新聞社配信)
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