業務上新聞広告に携わった経験から多くのことを学んだ。企画立案から、あまたのスポンサー対応、デザイナーとのレイアウト作成、出来上がりの校正と最終確認を経て掲載となるわけである▼基本的に広告営業は売上が最優先だが、それだけではなく、見た目も問われる。生活雑誌『暮しの手帖』の編集長だった花森安治さんは、その経験から「広告は美しくなければならない」という。同誌は他社広告は載せず自社PRのみだが▼an・an、an・anとカラフルな3色のロゴが市立美術館の正面玄関の自動ドアに張られている。同館で開催中の「堀内誠一展」らしく、自由な発想と実行力によるものだろう。お堅い関係者だったら、この趣向はない▼デザイナーの域を超え、マルチな活躍で今に伝わる数多くの作品を残した。同展では児童絵本の原画、ロゴ制作から編集に携わったファッション誌『an・an』関連など幅広い層に楽しめる内容になっている。