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「近い内に必ず、いわき市を訪問」美空ひばりさんの詫び状公開 平薄磯・雲雀乃苑

 昭和を代表する歌姫・美空ひばりさん(1937~89年)が、塩屋埼灯台と海を見つめる女性を重ねて歌った『みだれ髪』を巡り、87年にキャンペーンで来市しようとしたものの断念したことを、当時の中田武雄市長に宛てて送った「詫(わ)び状」の複製が12日、平薄磯の「雲雀乃苑(ひばりのその)」で公開された。

 初めて御便りさせて頂きます
 美空ひばりでございます
 此度、楽しみに予定致して居(お)りました私のいわき市訪問につきましては、市長さんはじめ係の皆様方に一方ならぬご配慮を賜(たまわ)っておるとのこと報告を受け、誠に有難(ありがた)いことゝ感謝致して居ります
 詳しいことは、私共の社員よりご報告を、申し上げさせますが、止(や)むを得ぬ事情により十一月二十六日、二十七日に予定致して居りました貴市訪問を不本意ながら延期しなければならなくなった事を私自身、非常に残念に思って居ります
 “みだれ髪”“塩屋崎”こんなに素晴らしい作品のテーマを与えて下さったいわき市に行ってみたいという気持は今も変っておりません
 近い内に必ず、いわき市及び塩屋崎を訪問させて頂き、市長さんにも直接お目に掛かってご挨拶(あいさつ)させて頂き度いと思って居ります
 最初の御便りが、こんな事で誠に残念ではございますが、事情をご賢察の上、お許しを頂き度いと存じます
 最後に市長さんのこれから益々のご活躍と市職員の皆様の御健康をお祈り致しご挨拶に代えさせて頂きます
 かしこ
 美空ひばり
 福島県いわき市長
 中田武雄様

 12日は雲雀乃苑の新装オープニングセレモニーが行われ、地元関係者に加え、全国から集まったひばりさんのファンら約1千人が参加した。
 詫び状は市役所で長らく保管されていたが、地元有志が市とひばりプロダクションに掛け合い、広くお披露目することが決まった。なお詫び状は墨で書かれており、風化を防ぐため展示は複製とした。
 雲雀乃苑の案内板も新調され、改めてひばりさんといわきとの約40年の縁を紹介。英語、中国語、韓国語による多言語対応と、『みだれ髪』に加え、B面の楽曲『塩屋崎』の映像が楽しめる二次元コードも設けた。
 セレモニーには坂本冬美さんが駆け付け、ひばりさんが身につけていた帯を締めて『みだれ髪』を披露。“美空ひばり博士”として知られる演歌歌手の梅谷心愛さんが『塩屋崎』、7月にデビューした11歳の西山琳久さんが、秋元康氏がプロデュースし「AI美空ひばり」によって発表された『あれから』を歌った。
 ひばりさんの長男で、ひばりプロダクションの加藤和也社長は「いわきの皆さんとの絆がより強固になった」と語った。
 (写真:公開された詫び状の複製。左はセレモニーで司会を務めた徳光和夫さん=1枚目 雲雀乃苑で行われたテープカット=2枚目)

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