常磐道でのあおり運転、暴行事件は今、別な方向で話題になっている。容疑者の車に同乗し、携帯電話で動画を撮っていた女性だとSNS上で拡散し、炎上。しかもそれは全くのデマだったということ▼このようなことは、最近、ネット社会の弊害として警鐘を鳴らされていることでもある。しかし今回の場合、ちょっと違う。被害を受けた女性が被害届を出すという。しかも、そのデマを流した人だけにとどまらず、拡散した人までが対象だということだ▼ただ似ているから。容疑者のSNSに投稿している。そんな単純でしかもなんの根拠もないこと。正義感のつもりなのだろうが、事の重大さを認識する必要がある▼「ペンは剣よりも強し」という言葉がある。われわれマスコミに言われる事だが、そこには、絶対に間違いがあってはならないのが大前提だ。ネット社会の今、ちょっとした「つぶやき」でも、そこには重大な責任があるという事を考えるべきだろう。
片隅抄