好みは人それぞれだろうが、これからの季節が1年のうちで一番うっとうしい▼何と言っても無秩序にアチコチから伸び放題の雑草だ。昭和天皇は「雑草という呼び名の植物はない。どんな植物でもみな名前があって、それぞれ好きな場所で生を営んでいる」とおっしゃって、皇居・吹上御所周辺の雑草を刈り取ったことを叱ったそうだが、いや陛下、そうは言ってもね……と言いたい▼父母が健在だったころ畑だった裏山は油断すると全山雑草に覆われて近づくことすら憚れる。用水路の土手の雑草が伸び放題になると農道を通る車や人が迷惑する。庭や花壇も雑草の楽園だ。わが家の庭はコンクリートで覆われているのにほんの小さな亀裂から侵略してくる▼熱中症と闘いながら疲労困憊、刈り取ってもすぐに蔓延るから厄介だ。その生命力にゾッとする。夏はさらにさまざまな害虫が出る、蛇なども顔を出す。ムダに汗が噴き出る。夜寝つけない。早く冬が来ないかな。