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森雅子氏 裏金巡る政倫審に出席 還付は認識せずも「政治不信招いた」と謝罪
自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、政治資金収支報告書に還付金が不記載だった件を受け、旧安倍派(清和政策研究会)の元法相・森雅子参院議員(福島選挙区、3期)=泉町=は18日、参院政治倫理審査会に出席し、自身の問題について「国民の皆さまの政治不信を招いたことをおわび申し上げます。大変申し訳ございませんでした」と陳謝した。
党の調査によると、森氏の不記載額は計282万円。内訳は2019(令和元)年が114万円、20年が38万円、22年が130万円。
参院政倫審にあたり、自民党の参院議員27人が出席の意向を示し、うち太田房江氏、松川るい氏、森氏、元拉致問題担当相の山谷えり子氏の4人が、先行して公開の場で弁明することが決まった。また衛藤晟一元沖縄・北方相が公開で弁明する予定で、残り22人は議員のみの傍聴を容認する。
森氏は「昨年12月に報道されるまで、清話会(清和政策研究会)から還付金が支払われていたことは知らなかった」と説明。秘書は旧安倍派側から「政治資金収支報告書への記載は不要」と伝えられていたといい、違法性の認識のないまま不記載となっていたと述べた。
1期目に少子化担当相を務めたほか、選挙区が東日本大震災・東京電力福島第一原発事故の被災地のため、基本的にパーティー券のノルマ達成は難しかったが、19年に関しては改選だったため全額還付されたという。
不記載は「自分の政治信条に反する」と強調した上で、秘書に責任を押し付けるつもりはないと重ねた。還付金に関して違法な支出はなかったとし、政治資金収支報告書の訂正に加え、旧安倍派に全額返還したと語った。
その上で「記載内容を正確に期するための行動が取れなかったことを深く反省している。今後は私自身も定期的に通帳、帳簿を確認し、正確な収支報告書の作成に万全を期す」とした。
(資料写真:国会議事堂)