東北地方唯一の盲導犬育成施設となる、公益財団法人日本盲導犬協会仙台訓練センター(愛称・スマイルワン仙台、宮城県仙台市青葉区)の職員と同協会のPR犬が18日、湯本二、泉北両小学校を訪れ、児童たちに盲導犬や視覚障がい者についての理解を促した。
同協会によると、2024(令和6)年3月31日現在、全国では796頭が活躍しており、このうち県内では19頭、いわき市では5頭が視覚障がい者に寄り添っている。
一方、飲食業、宿泊施設の事業者など受け入れ側の「身体障害者補助犬法」に対する認知度は約3割にとどまり、盲導犬の同伴拒否は後を絶たないという。
現状を周知しようと、同協会では職員と盲導犬、そして利用者が昨年12月、内田市長を表敬訪問。若年層からの理解を促すため、今回の来校が実現した。
湯本二小(宗像克博校長)では1~4年生81人と教員10人が特別授業に参加し、同協会の広報・コミュニケーション部普及推進担当リーダーの池田義教さんから、盲導犬の「イロハ」を教わった。
「盲導犬は元々信号の色の区別はできず、重要な作業は<1>角を教える<2>段差を教える<3>障害物を教える、こと。当然ですが、スーパーなどの道案内はできません」
池田さんは白杖の使い方も紹介しながら、相棒として参加した盲導犬のラス君(4歳、ラブラドール・レトリバー)と一緒に、障害物を置いてデモンストレーションも披露した。
児童たちの多くが初めて知る事ばかり。まばたきも忘れ、じっと池田さんの話しやミニクイズに耳を傾け、すいすいと障害物をさけるラス君の雄姿を間近にして目を輝かせ、盲導犬への理解を深めていた。
(写真:児童たちが見守る中、デモンストレーションを披露する池田さんとラス君=湯本二小)
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盲導犬について知ろう いわき市の小学校で特別授業 子どもたち理解深める
