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震災14年を前に いわき中央署が豊間で不明者捜索 若手中心でみらい館見学も
いわき中央署(斎藤秀幸署長)は4日、11日に東日本大震災から14年を迎えるのに先立ち、豊間海岸で震災による行方不明者の捜索活動を行った。管内でいまだ23人が見つかっていない。
捜索には20、30代の若手署員を中心に約30人が参加。はじめに薄磯三丁目の「いわき震災伝承みらい館」で、当時のいわき市内の被災状況や震災の教訓について学びを深めた。
署員たちは被災者の思いなどを背負いながら豊間海岸に場所を移し、海に向かって黙とうをささげ、少しでも多く行方不明者の手がかりを見つけようと、警杖(けいじょう)で砂浜を探り、漂着物を手に取り、消波ブロックの間などを丁寧に捜索した。
今年1月に県警察学校を卒業し、いわき中央署に配属された地域課の荒晄斗巡査(19)も参加。被災当時は郡山市に住んでおり、「当時の状況や教訓についてしっかりと学び、震災の記憶を後世に伝えていかなければならない、と感じている」と被災地の警察官として責務を全うすることが与えられた使命であることを実感した。
今回が初めて捜索に加わり、「震災の捜索活動は、自分たちが最後の砦(とりで)だと思っている。行方不明者の家族のためにも活動を続け、手掛かりを少しでも見つけていきたい」と決意を語った。
(写真:警杖を手に、豊間海岸で捜索活動にあたる署員)