12日午前0時半ごろ、いわき市永崎字宮田地内の市道沿いの斜面で土砂崩れが発生したと、いわき東署から市に連絡が入った。市によると、流出規模は約200立方mで、近くに住宅などはなく被害はなかったが、土砂の一部と木々が市道に流出したため、二次被害を防ぐために永崎海岸側の洋向台入口付近から約1km区間を通行止めにした。
12日午後5時現在、13日午前6時までの一部復旧を目途に、土砂などの撤去作業が進められている。片側の歩道と一車線を復旧させる方向で、東北電力ネットワークによると、12日午前11時5分ごろからは作業停電を実施。近隣住宅などの一部が対象となったが、同日午後3時39分には復旧している。
近くで民宿を経営している男性(68)は「きょうは宿泊客がいなかったから助かった。何より人が巻き込まれなくて良かった」と語り、不安そうな表情で復旧作業を見守っていた。
また、市道は生活道路として利用されており、洋向台から永崎小に通う児童も少なくない。通行止めとなりう回路を利用せざるを得なくなったため、同校によると、12日の登下校は保護者が送迎を行った。
福島地方気象台によると、土砂崩れの連絡があった時間帯、11日午後11時から12日午前1時までの小名浜特別地域気象観測所(小名浜字船引場)の降水量は0・0mm。ただ地域住民によると、前夜から朝方にかけて雨が降っていた時間帯があったほか、現場の地層は岩盤で、表層の木々などが風などの要因で崩れた可能性も考えられる。
(写真:永崎の土砂崩れ現場=12日午後2時半ごろ)
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12日未明に永崎で土砂崩れ 撤去作業のため一時停電も復旧済み 被害なし
