市は開会中の市議会6月定例会に対し、四倉地区の市街地再生整備の一環として、住友大阪セメント(東京都港区)から随意契約で、JR四ツ倉駅西側に立地する工場跡地の約3万9600平方mの土地について、4億2565万3120円で取得する議案を提出している。
5月29日に示していた議案(当初からの追加提案を除く)に加え、新たに盛り込んだ。
市では四倉地区をいわき市北部の拠点としての活力を高めていくため、早ければ2030(令和12)年度にも、四ツ倉駅の西側に、幼稚園や小・中学校と公民館などを複合し、地域住民も日常的に使える「交流・防災拠点施設」が整備する方針を固めている。
学校とコミュニティー施設が一体的に運用される建物は、いわき市では初めての試みで、義務教育学校の設置も視野に入れている。
また隣接する土地には民間収益施設を予定。広さは約6300平方m。地元からはスーパーマーケットやカフェ、学習塾といった意見が寄せられており、所有する住友大阪セメントが主体となり、活用のあり方を模索していく。
市街地再生整備は、人口減少や土地利用のあり方、道路環境の問題など、四倉地区を取り巻く課題の解決から始まった。市によると、四倉地区の人口は2020年は1万3084人だったが、60年は4438人まで落ち込む。
市街地には空き店舗が目立ち、学校を含めた公共施設が津波浸水や河川氾濫が想定されるエリアに立つため、利便性も考慮して1カ所に集約する考えに至った。
(資料写真:住友大阪セメントの工場跡地)
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いわき市 再開発に向けて住友大阪セメントの工場跡地取得へ 四ツ倉駅西側
