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小川・草野心平記念文学館 川内村・平伏沼のモリアオガエル題材に企画展
小川出身の詩人草野心平と、国の天然記念物に指定されている双葉郡川内村・平伏(へぶす)山=標高842m=の「平伏沼モリアオガエル繁殖地」を題材にした、市立草野心平記念文学館の小さな企画展「蛇二喰ハレタ蛙ノ子供・月夜とモリアオガエル展」が7月27日まで、同館で開かれている。観覧無料。
カメラ愛好家として野趣な花々を被写体にするなど、自然探訪を好む柳内博明館長が今月上旬、モリアオガエルの繁殖行動を見るために川内村観光協会主催の平伏沼観察会に参加した。
産卵行動をとる個体を間近で見ることができ、その感動を伝えるとともに、同村の名誉村民で、『蛙の詩人』心平の遺徳をしのび「天山祭り」がいまも開催されるなど、心平とのゆかりの深い同村、自然豊かな同沼などの魅力を伝えるために企画された。
小さな企画展らしく、モリアオガエルと繁殖地の解説、1956(昭和31)年に建立された心平の句碑「梅雨明り 石茸はがす 平伏沼」、心平が同沼のモリアオガエルについて綴った随想集の一文を10枚ほどのパネルで紹介した。
写真はすべて柳内館長が来訪した際に撮影したもので、産卵行動に至る雌雄の逢瀬から、弱肉強食の生存競争の厳しさも伝えるモリアオガエルの生態を、心平の2編の詩で表現する工夫を施した。「天山文庫」をはじめ同村と強い絆のあった心平のひととなりもうかがえる内容となっている。
開館時間は午前9時~午後5時(入館は午後4時半まで)。休館日は毎週月曜と7月22日(21日は開館)。
(写真:モリアオガエルを題材とした小さな企画展)