ふくしま海洋科学館「アクアマリンふくしま」は、キンメダイに見た目がそっくりにもかかわらず、めったに漁獲されることはなく、生態が分かっていない珍しい魚「キンメダマシ」の展示を本館「ふくしまの海大陸棚への道」で始めた。同館での展示では初。
飼育を担当する石井輪太郎さん(40)によると、キンメダイ科の仲間のなかでも珍しい魚で、日本では琉球列島から八丈島、関東付近まで分布し、沖合の水深100~300m付近に生息している。
ただ海底の岩礁付近で群れをなしているため釣りでしか漁獲することはできず、その群れも常に移動しているため、熟練の漁師でも見つけるのは難しい。
今回は和歌山沖で見つかり、50匹ほどを搬入して7月末から展示を始めた。これまで沖縄美ら海水族館での展示例はあったが、まとまった量での展示は珍しく、生態は謎が多い。
何を食べるのか、日々試行錯誤しながら飼育にチャレンジしており、「何とか長期飼育に成功させ、繁殖にもつなげていければ」と石井さん。
いまだ本県沖では確認されていない個体だが、『大陸棚』に生息する種として同コーナーで展示しており、来館者たちも「キンメダイ!?」と間違うほど。
姿形はキンメダイと違いオレンジ色で、若干体高があり、常に群れのかたまりを作るのが特徴だ。ちなみに美味で、煮魚にすると最高という。
(写真:初展示しているキンメダマシの群れ)
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キンメダイ?いいえ、キンメダマシです アクアマリンふくしま 珍魚初展示






