陸上では少しずつ秋の気配を感じるようになってきたが、海の中は9月にかけて1年でもっとも水温が高い季節となり、沿岸部では温・熱帯域に分布するチョウチョウウオや、黄色と黒の縦縞が特徴のカゴカキダイなどの色鮮やかな魚たちが岩や水草の間を元気よく泳ぎ回っている。
県によると、8月28日の小名浜の海水温は25・9度だった。過去約40年間の平均海水温では、9月が1年でもっとも高い22・1度。近年は平年値より3度以上、高い値となっている。
ふくしま海洋科学館「アクアマリンふくしま」によると、温・熱帯域の魚たちは暖流の黒潮に運ばれ、海水温の上昇により生息・回遊する海域をさらに北方へ拡大。一方で低水温を好む魚類が南下しなくなるなどの現象がみられている。
チョウチョウウオは夏の暖かい時期だけに見られる季節回遊魚と考えられるが、カゴカキダイは1年を通じて生息している可能性があるという。
(写真:いわき市沿岸部でみられるカゴカキダイ)
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<スナップショット>いわきの海に色鮮やかな魚たち 海水温上昇で生息域が拡大か






