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いわき・楢葉から能登へ支援 秋祭りに参加で支援物資配布やステージイベントも
今年1月に発生した能登半島地震。甚大な被害を受けた石川県奥能登地域の輪島、珠洲両市と能登、穴水町では9カ月が過ぎたいまも復旧が思うように進まず、被災者を悩ませている。支援の輪は全国に広がるなか、一般社団法人Teco(小沼満貴代表理事)は珠洲市で復興支援イベント「福島と能登を繋ぐ秋祭り」を行った。
東日本大震災時の恩返しをしようと、いわきと双葉郡楢葉町から、いわき総合高フラチーム「アロヒ・ミノ・アカ」の1~2年生7人を含むボランティア33人が現地へ。イベントではさんまのつみれ汁などの屋台飯1200食を提供し、射的や輪投げが楽しめる子ども縁日も実施。被災した住民たち約300人と交流した。
イベントはNPO法人全国こども食堂支援センター「むすびえ」の助成事業の採択を受け、Tecoがこれまでの災害支援を通して築いてきた全国のネットワークから、ピースボート災害支援センター、OPENJAPAN災害支援チーム、公益社団法人Civic Force(緊急即応チーム)、ちょんまげ隊長ツンさん(角田寛和さん)ら現地で活動を続ける個人・団体の協力を受けて実現した。
いわきから珠洲市まで片道600km超の長旅。マイクロバス2台にカセットコンロや生活用品、衣類、食料など市民や団体から提供を受けた大量の支援物資を積み込み、13日朝にいわきを出発した。移動しながら被災状況を視察。到着後の交流会では現地の状況に詳しい、「ツンさん」から復旧の遅れや住民たちの暮らし、支援のあり方について説明を受けた。
14日に秋祭り本番を迎え、支援物資を配布したところ、朝から長蛇の列が。外会場では双葉郡楢葉町で地域おこし協力隊として活動するアイドルユニット「そらみく」、大道芸人としてテレビ出演している「フレアいのバーテンダーYOKOTA」(横田圭祐さん)、いわき総合フラチームがステージへ。高校生は来場者とともにフラガールズ甲子園のテーマ曲「月の夜は」など6曲を踊り、感無量の様子でステージを終えた。
チームリーダーの村尾紗奈さん(2年)は「現地を見て全然復旧が進んでいないことに驚きました。大変な状況のなかで来てくださったたくさんの人にフラを見てもらえてうれしかったし、楽しかったです」と話した。
<この取材後、珠洲市を含む奥能登3町村では記録的な大雨で河川の氾濫や土砂崩れなど、甚大な被害を受けました。被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます>
(写真:いわき総合フラチーム「アロヒ・ミノ・アカ」のステージ)